2013年3月13日水曜日

経年劣化による事故

2013.3.12 Vol.188
PSマガジン(製品安全情報マガジン)
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)
製品安全センター

   ◇今回は、経年劣化による注意していただきたい事故事例をご紹介しま
    す。

   (事例1)【温水洗浄便座】

      温水洗浄便座の一部が焼損した。

    → 長期使用(約20年)により、便座電気コードの被覆の劣化と、
      便座の開閉による屈曲により、便座電気コードの芯線が断線する
      とともに被覆が損傷し、損傷箇所に尿や洗剤等が浸入してトラッ
      キングが発生し、出火に至ったものと推定されます。

   (事例2)【電気カーペット】

      使用中の電気カーペットの一部が焦げた。

    → 長期使用(約24年以上)により、発熱体にストレスが加わり破
      断し、破断部の抵抗値が増加して、異常発熱し焦げたものと推定
      されます。

   (事例3)【屋外式ガス給湯器】

      浴槽へ給湯中、屋外に出たところ、ガス給湯器の前面カバーが焼
      け、熱交換器に穴が開いた。

    → 長期使用(約20年)により、燃焼用の空気を取り入れるファン
      に、多量の埃が付着して空気不足となり、燃焼室内の燃焼バラン
      スが崩れ、熱交換器の溶接部の一部に亀裂が発生し、その後の運
      転の繰り返しで亀裂が拡大したために、亀裂部分から燃焼炎が噴
      出して前面カバーの焼損に至ったものと推定されます。

    ◇事例1~3以外にも様々な製品で経年劣化による事故が起こっていま
    す。使用されている製品に「焦げくさいにおいがする」、「通常にで
    きていた動作をスムーズに行わなくなった」など、異常を感じたとき
       は、使用を中止し、メーカーや販売店に相談してください。

    なお、経済産業省では「経年劣化事故の予兆事例チェックリスト」
    作成し公表していますので、ご参考にしてください。
    http://www.meti.go.jp/product_safety/consumer/pdf/yotyoujirei.pdf
http://www.nite.go.jp/jiko/psm/index.html