2013年6月25日火曜日

健康食品の契約トラブルと健康被害

消費者の健康志向が高まり、健康食品の普及が進んでいますが、その販売方法から生じる契約トラブルや誤った知識による過剰摂取などから起きる健康被害の問題が増えています。

恵那市では、今年の1月頃から健康食品の悪質な電話勧誘によるトラブルが激増しています。特に高齢者を狙って、注文をした覚えの無い健康食品を脅すような口ぶりで買うように約束させ、一方的に送りつけてくる手口が目立ちます。そのような悪質な勧誘はハッキリと断りましょう。万が一、商品を送りつけられた場合は、受取拒否やクーリングオフの手続をするのが有効です。

また、テレビCM、新聞広告、ホームページなどで健康食品に関する情報を目にする機会は増えていますが、健康に良いとされる成分でも体内に吸収される際に分解され、期待する効果が得られないことは多いものです。逆に健康食品を過剰摂取することで健康を害することもあるので注意が必要です。(体によいとされる成分であっても、適量を超えて摂取をすると健康を害してしまいます。)

健康食品は医薬品とは異なり、特定の病気を治す効果が認められたものではありません。医薬品による副作用には医薬品副作用救済制度が利用できますが、健康食品による健康被害が生じた場合には救済の対象にはならないのです。特定保健用食品(トクホ)の承認を受けた食品であっても同様で医療的な効果はありません。トクホの健康食品であっても、過剰摂取をすれば効果が無いだけではなく健康被害が生じる危険性はあるのです。
健康食品に関する科学的根拠に基づく情報については、国立健康・栄養研究所が運営する「健康食品の安全性・有効性情報」(https://hfnet.nih.go.jp/)のウェブページにわかりやすく解説がされているので、健康食品が気になる方は閲覧されるとよいでしょう。