2013年10月23日水曜日

調理器具による事故

2013.10.22 VOL.203
PSマガジン(製品安全情報マガジン)
NITE(ナイト)[独立行政法人製品評価技術基盤機構]
製品安全センター


  (事例1)【IH調理器】
      IH調理器を使用して揚げ物調理中、なべから発火した。

    → 少量の油で揚げ物調理を行ったため、油の急激な温度上昇によっ
      て安全装置の作動が遅れ、さらに使用者がその場を離れていたこ
      とから、油が発火したものと推定されます。

  (事例2)【電気炊飯器(高圧力で炊飯できるもの)】
      炊飯後の炊飯器のふたが開かないのでフックボタンを強く押した
      ところ、ふたが勢いよく開いておかゆが左手の甲にかかり、やけ
      どを負った。

    → 圧力調整装置の穴に小豆の皮が詰まっていたため、炊飯後内部の
      圧力が下がらず、ふたを開けた時に内容物が噴き出したものと推
      定されます。なお、事故以前に取扱説明書で禁止事項とされてい
      る「炊飯の最初から小豆を米に混ぜて炊きあげる調理」が行われ
      ていました。

  (事例3)【電子レンジ】
      使用中の電子レンジの庫内が赤くなって機器の一部が焦げた。

    → 使用者の清掃不足により、導波管カバーに食品カス等が付着した
      状態で使用を継続したため、付着物が炭化してマイクロ波が集中
      し火花が発生して、導波管カバー等が焦げたものと推定されます。

  (事例4)【調理用カッター(スライサー)】
      仕出し準備で野菜をスライサーの平刃でスライスした際、右親指
      を13mm程切った。

    → 安全器具を使用して野菜をスライスしていましたが、切れ残りが
      できたので手に持ってスライスした際、誤って刃で指を切ったも
      のと推定されます。

   ◇事例1のように、揚げ物調理中にその場を離れたり、IH調理器に適
    さないなべや、少量の油での調理をしないでください。

   ◇事例2のように、圧力調整装置や安全装置のノズルの点検及び清掃が
    不十分であると、食品カスが詰まり圧力調整ノズルや安全装置が正常
    に作動しないことがありますので、調理前に取扱説明書に記載されて
    いる方法で、圧力調整装置や安全装置のノズルを点検・清掃してくだ
    さい。

http://www.nite.go.jp/jiko/psm/psm_vol203_131022.html