2012年12月17日月曜日

ネットでクーポン購入した場合のトラブル

本年の年始には、インターネットで割引クーポンを購入し、そのクーポンで注文をしたおせち料理が元旦に間に合わなかったり、写真見本とは明らかに異なる質の悪い料理が届くといったトラブルがニュースとして報道されました。

このような配達遅れや商品のイメージ違いなどのトラブルは、インターネットなどの通信販売では起きやすい問題といえます。注文をする際には、販売条件などをよく確認し、納得した上で手続をすることが必要です。

特にクーポンを利用した通信販売では、クーポン発行業者と商品販売業者を相手とした契約となるため、権利・義務の関係が複雑になります。代金の支払いはクーポン発行業者に対して行いますが、商品に苦情がある場合には販売業者にクレームを伝えることになります。販売業者がクレームに誠実に対応しない場合に、クーポン発行業者に対応を要請できるかどうかは取引の実態によって異なります。

クーポン発行業者の規約で、クーポンの購入によって商品購入権の債権譲渡が行われるとされている場合は、商品売買で問題が生じたときにはクーポン発行業者に対しても責任を問う余地があります。

しかし、クーポン発行業者の規約で、クーポン発行業者が契約を媒介して集金代行をしているだけの場合は、商品売買で問題が生じたときは消費者と販売業者の二者間で解決を図ることになります。

このようにクーポン購入によって商品を注文する場合は、販売業者のサイトに表示された販売条件を確認するだけではなく、クーポン発行業者のサイトに表示された利用規約も確認して理解をしておく必要があります。
問題が生じたときの返品条件がどのようになっているかは、特に注意が必要です。