2012年12月26日水曜日

ガスこんろ及びカセットこんろによる事故

2012.12.25 Vol.183
PSマガジン(製品安全情報マガジン)

発行:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)製品安全センター

今回は、ガスこんろによる注意していただきたい事故事例をご紹介し
ます。

   (事例1)【天ぷら火災】

      木造平屋住宅から出火して、約75平方メートルを全焼し、1人
      が両手などにやけどを負った。

    → ガスこんろに天ぷら鍋をかけたまま放置したため、鍋の油が過熱
      し、火災に至ったものと推定されます。

   (事例2)【グリル内の油脂が過熱され発火】

      集合住宅の一室から出火して、同室約40平方メートルを全焼し、
      1人が煙を吸うなどして病院に搬送された。

    → 事故前にグリルで魚を焼いていることから、受け皿に溜まった油
      脂等が過熱し、火災に至ったものと推定されます。

   (事例3)【過熱されたカセットボンベの破裂】

      集合住宅の一室で、台所に置いていたカセットこんろのガスボン
      ベが破裂・爆発し、ベランダの窓ガラスが割れるなどし、1人が
      顔と首に軽いやけどを負った。

    → ボンベを装着したカセットこんろをガスこんろの排気口の上に置
      いたまま魚焼きグリルを使用したため、ボンベが過熱して破裂し
      たものと推定されます。

   (事例4)【カセットボンベのガス漏えいによる引火】

      使用中のカセットこんろから火が出た。

    → カセットこんろにボンベをセットする際、こんろのガイドにボン
      ベの「切り欠」部分を合わせるべきところを、反対側にセットし
      たためボンベ接続部からガスが噴出し、間違いに気付きボンベを
      半回転させセットし直した状態で点火した際に、カセットこんろ
      内部に滞留していたガスに引火したものと推定されます。

    ◇事例1のように、ガスこんろで調理中にその場を離れると油が過熱さ
    れ火災に至ることもあり危険です。調理中はその場を離れないでくだ
    さい。

   ◇事例2のように、グリル受け皿の油脂等が過熱され発火することがあ
    ります。グリル受け皿は日ごろから掃除を行ってください。

   ◇事例3のように、カセットボンベが加熱されると内圧が上がり破裂・
    爆発することがありますので危険です。カセットボンベは暖房機の
    そばや高温になる場所に置かないでください。

   ◇事例4のように、カセットボンベの誤装着はガスの漏えいにつながり
    ます。カセットボンベは取扱説明書を読み、正しく装着して使用して
    ください。

http://www.nite.go.jp/jiko/psm/psm_vol183_121225.html