2013年1月30日水曜日

はしご・脚立及び除雪機の事故事故

2013.1.29 Vol.185
PSマガジン(製品安全情報マガジン)

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)
製品安全センター

   ◇今回は、はしご・脚立及び除雪機による注意していただきたい事故事
    例をご紹介します。

   (事例1)【はしご・脚立:バランスを崩して転落】

      はしご兼用脚立をはしごにして使用中、転落して打撲を負った。
      支柱が変形、破断していた。

    → 補助者が支えていない状況での作業中にバランスを崩して転落し、
      はしごの支柱に身体が接触したことで、支柱に過大な力が加わり、
      変形、破断したものと推定されます。

   (事例2)【はしご・脚立:不安定な場所に設置し転落】

      はしご兼用脚立に登って作業中、転落し、重傷を負った。

    → 使用者がはしご兼用脚立を脚立状態で使用した際、斜面に設置し
      たため、作業中にバランスを崩して転落し、事故に至ったものと
      推定されます。

   (事例3)【除雪機:安全装置の無効化による事故】

      自宅倉庫内で、男性が除雪機に右足の太ももを巻き込まれて死亡
      した。

    → 安全装置(非常停止スイッチ)を(身体・衣服等に)装着せず、
      点検を行った際、足を滑らせた時にエンジンが停止しておらず、
      回転しているオーガに巻き込まれたものと推定されます。
      ※オーガ:回転部にある雪を直接砕いて集めるらせん状の刃部分。

   (事例4)【除雪機:詰まった雪を除去する際の事故】

      除雪作業中に投雪シュータ部に雪が詰まったため、取り除いてい
      たところ回転部に右腕を巻き込まれて重傷を負った。
      ※シュータ部:回転部で砕いた雪を、飛ばす方向を決める部分。

    → 除雪機のシュータ部に詰まった雪を取り除く際、エンジンを停止
      させずに、手で雪を取り除こうとしたため、ブロアに腕を巻き込
      まれたものと推定されます。
      ※ブロア:集めた雪を放出する動力部。

    ◇事例1、2のように、はしごや脚立での作業中にバランスを崩し転落
    してけがをすることがあり、場合によっては死亡することもあります。
    はしごで作業する際は補助者に支えてもらい、また、はしごや脚立は
    安定した場所に設置してバランスを崩さないように注意してください。

   ◇事例3のように、除雪機の安全装置を使用することによって防げた死
    亡事故が起きています。安全装置は必ず正しく使用してください。

   ◇事例4のように、除雪機のエンジンを止めずに雪を除去しようとした
    ために、重傷を負う事故が起きています。雪詰まりを取り除く際は、
    エンジン及び回転部の停止を確認し、雪かき棒を使ってください。

http://www.nite.go.jp/jiko/psm/psm_vol185_130129.html